2008年02月03日

オーバーフィッティングの罠

短期間ですぐにシステムに変更を加えたくなってしまう方。最適化の罠に陥っていませんか?
または、そもそもシステムに対して過剰な期待を抱き過ぎてはいないでしょうか。
トレードシステムとは簡単に莫大な利益を生み出す打ち出の小槌でも、願いを全て叶えてくれる四次元ポケットでもありません。
一般的なサラリーマン投資家が本業の年収を超える利益を毎年あげ続けるシステムを誰もが容易に構築できるなら、更に毎月のようにシステムのバックテストの成績が良くなる改良を加えられるなら、相場など成立しないはずです。
過去の一定期間の数字に都合良く手を加えて見掛け上素晴らしい右上がりのシステムができても、過去の数字にフィットさせただけであり、そのような作業を重ねれば重ねるほど将来に渡って機能するのは難しいと考えられます。
システムを作り上げる過程で、誰もが数字を求めたくなります。しかし長く続ることができなければ本来そのシステムが持っている期待値は得られません。
続けられないこと自体、構築段階で何かがずれていたと思わざるを得ません。
システムトレードは自分自身との戦いであり、最大の敵は自分自身です。
毎日トレードしていればそのうちの半分近くは負けトレードとなります。
数回負けが続いただけで、一ヶ月負け越しただけで、このシステムのどこが悪いのか、どう改良すれば数字が改善させられるかと考えてしまうタイプの方にはシステムトレードは向かないでしょう。
全ては結果を急ぎ過ぎてしまうのです。

また、ある短期間の相場にうまくマッチしなかったからといって一概にシステム自体に問題があるとは言い切れません。他と比べる必要も焦る必要も全く無いはずです。
バックテストに比べて数字が見劣りするからとシステムに手を加えることは数ヵ月後に再び同じ道を歩むことに繋がります。
システムを運用する際にはできるだけ長期的な視点で物事を考えるようにしたいものですね。

2006年10月08日

10円抜き

225先物取引(ラージ)の値動きは10円刻みです。言うまでもなく1枚の取引で10円動くと10,000円分の値動きになります。
225先物でデイトレードをされる方の中には、裁量で一日10円抜きを何度狙う方が必ずおられるかと思いますが、これは個人的にはお奨めできません。現物個別株の1ティック抜きも同様です。理由は一敗分のロスカットで何勝分もの利益が一気に吹き飛ぶ利小損大の手法だからです。もちろん過去のデータを検証してバックテストを行い優位性が証明できればその手法は有効な手法となるでしょう。しかし、裁量での10円抜きは余程の腕前が無ければ痛い目にあうことと思います。(「結果的に10円利益確保」等は除きます)
私が個人的にとったボラティリティの統計(15分足ベース)では、事前の予想通り、寄り付き後15分が突出して値動きも出来高も大きく、前引けまで徐々に静まっていき、後場はその流れを引き継ぎ、大引け直前にやや動きがある、といった特徴が見出せました。これを利用して朝の揉み合い時の値幅を短時間で取ってしまおうという手法も成り立ちます。これでしたら10円抜きどころか30円、40円程度は簡単に取れることもありますので、ロスカットをしっかりしていれば有効な戦略になり得ます。もちろん過去データの検証による優位性が認められた手法でなければ結局ギャンブル的トレードとなりかねませんが。
自分である仮説を立て、色々な視点でデータを検証してみると意外な手法が発見できるかも知れませんよ。

2006年10月07日

先物主導

「先物主導」で日経平均が下げたなどという日が続くと、ネットの掲示板などでは先物など必要無い、邪魔だという内容の投稿があふれます。逆に「先物主導で上げた」日には先物に対する罵声はほとんど聞かれません。
ネットの書き込みを100%信じて取引する人がどれだけいるか分かりませんが、少なくともこのような意見を書き込んでいる個人投資家は買いから入っており、自分の持ち株が下がっても損切りできずに損失を出しているものではないかと思います。しかし、上げる場合も下げる場合も日経平均に最も大きな影響を与えているのは先物市場です。
個別株の売買では、往々にして銘柄そのものに惚れてしまうことがあります。それは全く悪いことではなく、むしろ株式「投資」の基本的な要素としては王道であり当然のことと思います。
ただ、自分の持ち株が「短期間に」「大きく」上昇しないのは、他の何かのせいだという結論に達してしまうのは全く思い違いであると思います。
間違ったと思ったら直ぐに考えを正すことが、長期的に見れば収支向上に繋がることと考えています。
自分の判断がとにかく正しいと思い込んでしまうことは、損を出す個人投資家の特徴のひとつのような
気がします。

2006年10月01日

需給と群集心理

ある調査によると、個別株において個人投資家の大部分は買いのみで取引をしているようです。しかし信用取引を使って売りからも入れるようにしておかなければ大きな不利は否めないでしょう。今年前半のような調整時の急落場面では全く手がつけられないというのも無理はありません(一部の逆張り敏腕デイトレーダーを除いては)。
私の短い経験上ですが、上がる時はジリジリと、下がるときは一気にというように、相場にもまるで重力がはたらいているかのような印象があります。

個別株でも225先物でも同じことが言えると思うのですが、相場の大きな変動時には市場参加者の心理状態が最も色濃く映し出されます。だからこそ裁量トレードを行う場合、自らの精神をコントロールできなければ、いずれ市場からの撤退を余儀なくされてしまいます。
買い方、売り方どちらも要は恐怖心との戦いです。225先物であればレバレッジが大きいので尚更です。決してファンダメンタルズ分析を否定する訳ではないのですが、あくまでも自分の主戦場である短期売買の視点から見れば、株価を最も大きく左右する要因は需給と群集心理だと思います。

皆の心理が弱気に傾き、不安要因を抱えているときに大きな売り仕掛けが入れば、買い方のブン投げを誘発し、これでもかと言わんばかりの急落に繋がります。これは今年のような相場局面では分かりやすいでしょう。
反対に大きな動きを見せるのは、ショートポジションが溜まっている場合の売り方の買戻しである踏み上げが起こったときです。売り方のまとまったストップロスに引っ掛かると思いもかけない急騰を見せます。実際、先日9月27日の急騰時にも大きなロットのショートカバーが入った模様です。逆に買い方はそれを狙ってきます。買い方大勝利といったところでしょう。ただし、この急上昇時にタイミングを間違えて買いで入ってしまうと、その時点で既に売り方の買戻しが終わっており、買い手不在、まさに梯子を外された状態になってしまいます。
いずれも、一時的に一方向に行き過ぎ、「オーバーシュート」が起こる訳です。

こういった心理的な要素を排除するために、システムトレードを用いルールを守りひたすら淡々と売買するという取引方法に出会えたことは私にとって幸運でした。サイトで公開するシステム以外のトレード手法も行いますが、やはりルールを決めてそれに沿った取引をしています。

新聞や評論家の回顧コメントも、後付けでそれらしい理由をつけられますが、後で分析することなら誰でもできますし、実際それがリアルタイムで分かれば大儲けのはずですからね。

2006年09月24日

システムトレードと複利の効果

「人間の発明した仕組みでもっとも驚くべきものは複利である。」とアインシュタインは言ったそうです。
複利によって資産は年数を経るごとに飛躍的に上昇していきます。
システムを構築する際、資産曲線を作成しますが、私の場合バックテストの結果、資産はほぼ右肩上がりで直線的に上昇しています。しかしこれは単利で運用した場合の結果であり、利益を再投資していくことでこの曲線は勢いを増し上昇を加速していきます。
ここでは利回りが何%の場合いくらの元金が何年でいくらになるといった具体的な例はあげませんが、資産を増やすためには、この複利の効果を利用しない手はありません。優位性のあるトレードシステムを運用し、ある程度の収益率を長期的に維持することで、資産が加速度的に増えていくのが複利の効果です。
もとより日経225先物自体がレバレッジ効果の高い取引であり、「レバレッジ」と「複利」を最大限利用して資産を増やしていくために、システムトレードこそが最適だと考えています。

2006年09月23日

システムの指示に従えるか

せっかく自分が過去データを十分に検証して構築し、満足できる結果を残しているトレードシステムであっても、結局その優れたシステムのシグナルに従って取引するかどうかは、それを運用する人の判断に委ねられます。裁量取引で思うような結果が得られず、システムを構築しようとする人は多いと思いますが、そのシステムのシグナルを100%守って取引できる人は実は非常に少ないようです。
どうチャートを見ても下がるとしか思えない、トレンドが下を向いている、など自分で裁量取引をするなら迷わず売りから入るような場面で、システムが買いのシグナルを出している。こんな時はどうしても買いをためらいがちです。どう考えても下がるはずだからこの指示は無視し、その分少しでもシステムより利益を多くしよう。そう考えたくなります。ましてそのシグナルが見事にはずれ、裁量が勝った場合などは尚更です。
人間はとても弱いものです。このようなことが2~3回も連続すればシステムのシグナルを疑い始めます。膨大なデータをもとに構築したシステムを、たった数日で信じられなくなってしまうのです。しかしそのようなことを繰り返すうちに、裁量取引では良い結果を残せず、結局システムのシグナルどおりの取引はやはり利益をもたらしてくれていた、こうなると何のためのシステムなのか分かりません。
このような方にはシステム用と裁量用の資金を分け、別々に取引することをお奨めします。例え両建てになってもです。決してシステムの指示に裁量を取り入れるべきではないと思います。
私もザラ場は他の手法でも取引をしますが、資金は別々にしておき、システムの指示には必ず従います。あるシステムで増えた資金は、そのシステムでの取引枚数を増やすことにしています。
目先の利益ではなく、より長いスパンで見れば、システムは必ず利益を運んできてくれるはずだと自分に言い聞かせています。